2019年は参議院議員選挙があるのをご存知ですか?
参院選は日本の政治・これからの在り方をどうしていきたいのか、どの政党に託したいのかを一人一人が意思表示できる貴重な機会です。
とはいえ、どの政党がどのような政策を掲げているのか、分かりにくいですよね?
各政党は分かりやすく公約をまとめた『マニフェスト』をつくります。
今回はそのマニフェストを、とにかく分かりやすく解説したいと思います。
第1回は安倍晋三総裁が率いる自民党のマニフェスト解説です!
公平な目で記事を書いていきます!
が知りたい方はこちらへ! 2017年の選挙時の自民党マニフェスト

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2019年の参院選の公示日・投票日はいつ?
そもそも2019年の参議院議員選挙(略 参院選)はいつあるのでしょうか?
じつはまだ正確な日程は決まっていません。
しかし、2019年の参院選で改選される方々の任期は2019年7月28日です。
そこから6月30日、7月7日、14日、21日が投票日の候補として挙がっています。
6月末には『G20首脳会議』というビックイベントが大阪で行われる事も考えると、
7月4日公示
7月21日投票・開票
という日程ではないかと予測されています。
正式に決まり次第、情報を更新します!
衆参同日選挙はある?
参院選と同時に行われる事がある衆議院議員選挙ですが、今回は同時に行われるのでしょうか?
予想としては、今回は衆議院は解散しないのではないかと思います。
衆議院は首相(安倍晋三氏)の一声で、いつでも解散・総選挙を行うことができます。
ですから与党が勝てそうなタイミング、もしくは議員の任期の前の時期に衆議院を解散するのがよくある流れです。
今回もいつものように衆議院解散をちらつかせているのですが、老後資金2000万円問題が出てきて、逆風が吹いているので正直『やばい!』と感じている自民党。
与党が議席数を減らす恐れがあるため、衆議院の解散、衆参同日選挙は今回は見送る可能性が高いのではないかと思います。
2019年自民党の公約マニフェスト
2019年の自民党の公約マニフェストは以下の6点を中心に構成されています。
- 力強い外交・防衛で国益を守る
- 強い経済で所得を増やす
- 誰もが安心、活躍できる人生100年社会をつくる
- 最先端をいく元気な地方をつくる
- 災害から命・暮らしを守る
- 憲法改正を目指す
ざっくりしてて、分かりにくい?
ひとつずつわかりやすく解説していくのでご安心ください♪
力強い外交・防衛で国益を守る
- 日米同盟のさらなる強化し、防衛力を整備し国民を守る。
- 北朝鮮の核・ミサイルを放棄させ、拉致被害者の帰国を目指す
- ロシアとの北方領土問題を解決・日露平和条約を結ぶ
自民党の1つ目の公約マニフェストは『力強い外交・防衛で国益を守る』です。
先日トランプ大統領が来日した際も、一緒に大相撲観戦をするなど日本とアメリカの関係が良好である事が全面的にアピールされました。
相撲中継。
トランプ夫妻が入場?
警備大変そう! pic.twitter.com/PUDmqVSdgr
— レッサー母さん?1番身近なママブロガー (@kimagure_pmama) May 26, 2019
『防衛力の整備』というのは、アメリカから武器を購入し自衛隊の防衛力を強化するという事だと読み取れます。
トランプ大統領はビジネスが上手な方なので、日米の貿易摩擦を解消する為にも日本に武器を売りたいんです。それを受け入れていくというのが自民党の方針です。
実際、北朝鮮がまだ核・ミサイルを保有しているので、万が一の時にミサイルに対処する防衛力は必要です。
とはいえ、日本の防衛費が大幅に増大しているのも事実・・・。
強い経済で所得を増やす
- GDP600兆円経済の実現
- AI・IoT・キャッシュレス・自動走行などを社会実装
- 中小企業の応援・下請けいじめの撲滅・外国人人材の受け入れ
- エネルギーの安定供給と低コスト化の両立
自民党の2つ目の公約マニフェストは『強い経済で所得を増やす』です。
GDPはざっくりいうと、日本が儲けたお金の事。
日本の実質GDPは534兆円。AI・IoTなどの最新技術で人手不足を解消し、さらなる発展を目指すという事ですね。
2019年10月に消費税増税する際には『軽減税率』なるものが導入される予定です。
ですが、キャッシュレス決済した場合、ポイント還元が受けられるので、この機会に今まで対応していなかったお店でもキャッシュレス対応が一気に進むのは間違いありません。
ちなみに、このマニフェストの中では一度も『消費増税』や『軽減税率』とワードが使われていませんでした。
まだ増税が延期になる可能性があるからなのか、言いたくないからなのかは分かりませんが。
誰もが安心、活躍できる人生100年社会をつくる
- 人生100年時代にふさわしい社会保障制度
- 地方の医師不足の解消
- 男性が育児に参加しやすいよう職場風土の改革をうながし、家事・育児を夫婦で適切に分担するよう推進
- 10月から幼児教育無償化、来年4月から低所得世帯の大学や専門学校の無償化
- 児童虐待・交通事故などを含めた総合的な子供の安全対策
- 子供の貧困対策
- 10月から収入の少ない年金生活者に年間最大6万円の福祉給付金を配布、介護保険料の負担を3分の2に
- 認知症の方が安心して暮らせるよう法律をつくる
自民党の3つ目の公約マニフェストは、『誰もが安心、活躍できる人生100年社会をつくる』です。
内容が多いので、ここでは子育て・女性の社会参加に関連する項目を解説したいと思います。
日本人の寿命が伸びる中で、いかに健康で充実した人生が送れるかが重要になってきています。
『充実した人生』には、『お金』が必要です。
いかに働ける層にお金を生み出してもらって、増え続ける高齢者を支えていくか
↓
その為に、女性にもっと活躍してほしい
↓
女性が働きやすいよう、職場の雰囲気、男性の育児参加をすすめよう
↓
子育て世帯が働きやすいよう幼児教育は無償化します
簡略化すると、このような流れが見えてきます。
もちろん、お金の流れはこれだけでは無いのですが。
高等教育(大学・専門学校等)一部無償化について
2020年4月から始まる、高等教育(大学や専門学校)の一部無償化については時事ドットコムニュースのこちらの記事をご覧ください。
最先端をいく元気な地方をつくる
- 若者の地方での起業・就職に最大300万円を支給
- 米の価格を安定させるために水田をフル活用
- 農業・林業・漁業・酪農などを守る
- 2030年には訪日外国人6000万人をめざす
自民党の4つ目の公約マニフェストは『最先端をいく元気な地方をつくる』です。
『都会には人が多く、地方は元気がない』どうしても都会にしたい仕事や娯楽があり、都会にながれる人は多いです。
その一方で地方を元気にしようと頑張る若者は、以前より増えた気がします。
地方自治体(地元の県や市町村)が積極的に都会の若者を呼び込み、地方で起業した場合助成金が受けられるようになったのです。
安倍総理がずっと主張していた『地方創生』の一環で、少しずつ成果が出てきていると思います。
観光に関しては、訪日外国人が増えたのは誰しも肌で感じる事ですが、2030年までにさらに増やしていく方針のようです。
災害から命・暮らしを守る
- 東日本大震災の地震・津波被害地域を2020年度までに復興完了。福島に関しては、今後も国が前面に立ち、復興に取り組む
- 各地であった地震や豪雨による被害を一日もはやく復興する
- 防災対策に7兆円規模の予算をかけ、早急に行う
- 災害が多発する原因になる気候変動に対応する為、温室効果ガスの削減などの環境問題に取り組む
自民党の5つ目の公約マニフェストは『災害から命・暮らしを守る』です。
東日本大震災は8年経った今でも復興の途中です。
復興計画を立てていても、次から次へと新たな震災が起きてしまう日本では思う様に復興が進まないようです。
新たな災害に備えて、堤防の強化など緊急で必要な対策を2020年度までに行うようです。
憲法改正を目指す
- 初めての憲法改正を目指す
- 自民党の条文イメージは自衛隊の明記、緊急事態対応、合区解消・地方公共団体、教育充実
- 活発に憲法に関する議論をして、充分に理解が得られたら国民投票を実施、早期の憲法改正を目指す
6つ目、最後の自民党の公約マニフェストは『憲法改正を目指す』です。
自衛隊に関しては、憲法9条2項の部分が争点になっています。
2. 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
『戦力は保持しない。』
今はそう書かれているのですが、それでは自衛隊は何なのかという話になります。
正直誰が見ても戦力なので、この部分は削除して自衛隊の存在をしっかり書くべき、というのが今の自民党の主張です。
その書き方も色々問題になっており、一部意見では『要するに自衛隊は軍隊である』と読み取れるニュアンスもあり、今後自衛隊がどうなっていくのかにも深く関わっています。
詳しくは安倍政権が目指す憲法改正を徹底解説「改憲4項目」ってなんだ:2018急上昇ワードをご覧ください。
憲法改正は自衛隊の明記だけじゃない
憲法改正の論点は自衛隊の明記だけだと思われがちですが、実はそうではないんです。
緊急事態条項は、緊急事態が起きた時に政府に権限を集中させ、スピーディに対応できるようにするという意味です。
合区解消は、現在の選挙制度の見直しをして人口による国民の意見の反映度に差がある現状を正す意味があるようです。
教育の充実は、今の憲法では私学助成は認められていないとも読み取れるため、必要な人には私学生であっても助成・無償化できるようにする意味があります。
個人的には緊急事態条項は、最悪の場合政府がひとり歩きして国民の声をきかない、という事も起きるのではないかと心配です。
実際に憲法改正の議論が活発になったら、自衛隊以外の部分もしっかりチェックしていきましょう。
自民党2019年マニフェスト解説でした!
いかがでしたでしょうか。
ちょっとボリュームが膨大になってしまいました・・・。
政治は、ありとあらゆる分野を良くしていかなければいけない、という事がよく分かりますね。